ミリタリー

【から(韓)くに便り】ソウル支局長・黒田勝弘 “ケータイ王国”

2010.4.11 02:58

 韓国で先年、大ヒットし日本でも上映された怪獣映画に『グエムル』というのがある。タイトルは「怪物」の韓国語発音からきている。ぼくには結構、面白かったけれど、日本ではヒットしなかったようだ。

 ソウル市内を流れる漢江(ハンガン)に隠れすむ巨大な怪獣に、中学生の娘をさらわれる。しかし軍も警察もあてにならず、家族が力を合わせ自分たちで娘を捜し取り戻すという話だ。

 庶民にとって国や政府、行政当局は何もしてくれない-という近年の韓国で流行(はやり)の左翼的な“民衆史観”を背景にしたストーリーだが、娘が生きていることが分かるきっかけになったのが、娘からの携帯電話による連絡だった。

 家族は「娘は生きている! 娘を捜してくれ!」と泣いて訴えるのだが、当局からは「まさか?」といって相手にされない。そこで「じゃあ、自分たちで捜すしかない!」ということになる。

 映画では携帯電話が重要なポイントになっている。“ケータイ王国”の韓国らしい設定だ。韓国の携帯電話の品質は世界のトップ水準にある。輸出でも今や世界の市場を支配しつつある。

 一方、日本の羽田や成田など国際空港からのリムジンバスや鉄道の中で、携帯を手に平気で通話している客がいれば、まず韓国人とみて間違いない。

 韓国ではバスや地下鉄でもみんな携帯でガンガン、通話している。周りもほとんど注意しない。こういう習慣だから日本に出かけてもついそのままとなる。

 ぼくなどたまに日本に帰って地下鉄や電鉄に乗ると、その静けさに驚く。どこの社会でも活気と無礼は紙一重だが、韓国生活ではこの両方を味わえる。

 ところで最近、もうひとつ韓国の“ケータイ王国”ぶりを確認して驚いた。今、「北の仕業か?」などと大騒ぎになっている、黄海の南北境界線付近で起きた韓国哨戒艦の沈没事件だ。実はその乗組員たちが艦上勤務なのに携帯電話を持っていたのだ。

 生存乗組員が記者会見などで語っているのだが、携帯電話で陸上に事態を伝えたり、家族と私的な通話をしているのだ。家庭持ちのある乗組員は爆発・沈没の直前に、妊娠中の妻や娘に電話し「元気か?」「お母さんをちゃんと手助けしなさい」などと通話していたという。

 その結果、恋人に携帯通話した者がいたという“虚報”まで流れ、事態発生の正確な時間が混乱するということさえ起きている。

 在ソウル日本大使館の海上自衛隊派遣武官によると「日本では絶対ありえないことだ」という。いちばんの理由は軍事上の“保安”のためだ。作戦や訓練で出動・行動中の軍艦の乗組員が、勝手に艦外や陸上と携帯電話で通話したのでは、文字通り「仕事にならない」からだ。

 今回の哨戒艦は対北最前線でいわば作戦行動中だった。沿岸哨戒で陸地が近く、携帯電話の通話圏だったということはあるが、軍として禁止されていなかったとは。これも韓国における一種の“民主化現象”なのだろうか。

 韓国のケータイ王国は今や北朝鮮内部にも及んでいる。中朝国境近くの住民にひそかにケータイを持たせ、内部情報を中国経由で連絡させているのだ。取り締まりの北朝鮮当局との間でイタチごっこというが、こちらは将来“ケータイ革命”を期待できる話である。


【(으)로부터(한) 나라 소식】서울 지국장·쿠로다 카츠히로 “휴대폰 왕국”

【(으)로부터(한) 나라 소식】서울 지국장·쿠로다 카츠히로 “휴대폰 왕국”

2010.4.11 02:58

 한국에서 지난 해, 대히트 해 일본에서도 상영되었다괴수 영화에 「그엠르」라고 하는 것이 있다.타이틀은 「괴물」의 한국어 발음으로부터 오고 있다.나에게는 상당히, 재미있었지만, 일본에서는 히트 하지 않았던 것 같다.

 서울시내를 흐르는 한강(한강)에 숨어 사는 거대한 괴수에게, 중학생의 딸(아가씨)를 가로채진다.그러나 군이나 경찰도에게 안되어, 가족이 힘을 합해 스스로딸(아가씨)를 찾아 되찾는다고 하는 이야기다.

 서민에게 있어서 나라나 정부, 행정 당국은 아무것도 해 주지 않는



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