http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2014013102000230.html
東京新聞 2014.1.31

フランス南西部アングレームで開かれている「アングレーム国際漫画祭」の主催者が、旧日本軍による従軍慰安婦の強制連行はなかったとする日本側作者による漫画作品の展示を拒否していたことが分かった。日本外務省が三十一日、明らかにした。岸田文雄外相は午前の記者会見で不快感を表明。菅義偉官房長官は韓国政府が漫画祭で企画展を主導し、慰安婦問題に関する独自の主張を宣伝しているとして批判した。
日本漫画の展示拒否について、岸田氏は「友好親善、国際的理解を深める趣旨に沿わない動きがあることについて残念に思う」と強調。菅氏は韓国の企画展をめぐり「フェスティバルの趣旨にそぐわない状況が発生しており、極めて残念だ」と指摘した。対抗措置として、慰安婦問題に関する日本政府の取り組みや立場を説明する文書を現地で配布し始めたことを明らかにした。
日本外務省筋によると、展示拒否された漫画は、旧日本軍による慰安婦の強制連行はあったとする韓国側の主張は誤りとする立場から描写した。漫画祭開幕前日の二十九日、主催者が作者側に作品の撤去を求めたという。
韓国の企画展は、旧日本軍の兵士が少女を拉致したり乱暴したりする内容の作品を数多く展示しており、三十日までに約六百人の見学者が訪問した。足を運んだ人の中には展示内容を信じ込む人もいた。
国際漫画祭のフランク・ボンドゥ組織委員長は三十日、共同通信のインタビューに応じ、韓国政府の企画展が漫画祭の本来の趣旨から「逸脱」しないよう注意を払ったと語った。
