共に民主党のイ・ジェミョン代表が26日に直面した「司法リスク」を脱ぎ捨てて起死回生した。 政界と法曹界の予想を覆して裁判所がイ代表公職選挙法違反事件の控訴審で「無罪」を宣告してからだ。 李代表はこれに先立ち、1審では被選挙権剥奪刑（懲役1年、執行猶予2年）を言い渡された。 憲法裁判所の「尹錫悦」大統領弾劾審判の宣告直前、李代表が政治的な階級をさらに拡大し、与党は茫然自失の雰囲気だ。

ソウル高裁刑事6-2部崔恩貞、李イェスル部長判事は同日午後、李代表の公職選挙法上の虚偽事実公表容疑の控訴審判決公判を開き、1審判決を覆し、李代表に無罪を言い渡した。 既存の被選挙権剥奪刑が2審裁判部によって無罪に変わったのだ。

2審裁判部はこの日、イ代表が故キム・ムンギ前城南都市開発公社開発1処長を知らないという趣旨で発言したことはもちろん、京畿道城南市柏峴洞の韓国食品研究院用途地域変更が国土交通部圧迫によりなされたと発言したこと全て虚偽事実に該当しないと見た。 2審裁判所は1審裁判所が有罪と認めた「ゴルフ発言」に対して「ゴルフをしなかったと嘘をついたと見ることはできず、虚偽性認定も難しい」とイ代表の罪がないと見た。 特にイ代表がオーストラリア出張中にキム前処長と撮った写真に対しても「10人が一度に撮った写真でゴルフをしたという事実を後押しすることはできない」と判断した。 核心争点の全てで2審裁判所は「虚偽事実公表とは見られない」と判断し無罪に覆したのだ。

イ代表は2021年民主党大統領選挙候補競選過程で「キム・ムンギ前城南都市開発公社開発1処長を知らない」という発言とペクヒョンドン開発事業について「国土交通部が脅迫しペクヒョンドン敷地用途を変更した」と虚偽事実を公表した疑惑で2022年9月裁判に付された。 （中略）

一方、尹大統領の弾劾審判宣告は来週に持ち越される可能性が高い。 憲法裁判所は同日も、尹大統領弾劾審判の宣告日を指定しなかった。
（引用ここまで）

　もう一本、イ・ジェミョンの無罪関連について書いておきましょう。
　事前では法曹界からは「虚偽発言自体の認定は覆しがたいだろう」って予想が大半だったのですね。
　「もしかしたら（被選挙権剥奪されない）罰金刑で100万ウォン未満になるかも」との話はあったのですが。
　さすがに無罪はないだろうと予想されていたのですよ。

　それが意外な無罪判決。
　共に民主党はもうえらい盛り上がっています。
　おそらく党支持率も7%くらい、誤差範囲外の差をつけて上がるんじゃないでしょうかね。


　いやぁ、それにしてもイ・ジェミョンは持ってる。
　ここまで何度か政治生命が終わりになりかけているんですよ。

　最初のそれは京畿道知事選の際に「実兄を強制入院させたことはない」って発言して、これが虚偽発言として公職選挙法違反に問われました（今回のは大統領選挙の時のものなので別の公職選挙法違反）。
　この時は高裁で有罪認定されて当選無効となったのですよ。
　当時、「これでイ・ジェミョンも終わりかぁ」っていわれていたものです。

　大法院（最高裁に相当）が 無罪前提の高裁差し戻し判決を出して、なんとか生き延びたのです。
　この差し戻し判決を出した大法官（最高裁判官に相当）は後にイ・ジェミョンが主導する不動産開発企業の顧問となって、年俸1億5000万ウォンくらいもらってます。

　もうひとつが国会で逮捕同意案が造反多数で可決された時。

韓国国会で野党代表のイ・ジェミョン逮捕同意案、149票の賛成票を得て可決……最大野党・共に民主党は非ミョン派が勢いづく模様（楽韓Web過去エントリ）

　「さすがにこれで逮捕されたら終わりか」って思ったのですが、なぜか裁判所が逮捕状請求を棄却。
　断崖絶壁から飛び降りたのだけども、なぜか下にトランポリンあって戻ってきたみたいな感じです。

　で、さらに今回の無罪判決。
　持っていることは持っているんですよ。政治家としては重要な資質ではありますけどね。