凋落していた書店チェーンを救った!ラーメンのようにマンガはカテゴリー?

■日本のマンガが米国の書店チェーンを救っている、そう言われてもピンとこないかもしれない。
しかしネット通販最大手チェーンのアマゾンの躍進で一時期は風前の灯火と思われていた書店チェーン最大手のバーンズ&ノーブルが今年、新規に30店を出店するのだ。
ほぼ10年ぶりに閉鎖する店数よりオープンする店数が多いという、復活の背景には新型コロナウイルス感染拡大により異常な人気を獲得した日本のマンガがあるのだ。
米国のポップカルチャービジネス情報誌ICv2の調査によると漫画の印刷物とデジタルの売上は2022年、前年から9%も増加した。
凄いのが前年の売上だ。2021年はコロナの巣ごもりにより読書ブームもありマンガ売上は134%と2倍にも膨れ上がったのだ。
2020年も前年に比べて30%も増加しており、不要不急の外出を終日禁止する命令が出されたロックダウン下で漫画人気を不動にしたのだ。
なぜ漫画の需要が爆発したのか?
ネットフリックスやアマゾンなどの動画配信サービスでアニメの配信数を増やしたことが挙げられる。
とくに日本のマンガをアニメ化した作品だ。
外出禁止で自宅に閉じ込められたティーンエイジャーなどの子どもたちが「東京喰種 トーキョーグール」「進撃の巨人」「僕のヒーローアカデミア」、そして「鬼滅の刃」などのアニメに夢中になった。
そのうち多くの若い視聴者がアニメの原作の多くがマンガであることに気づいた。外出について緩やかになると子どもたちはマンガに買いに走った。
マンガはアメリカンコミックと異なり白黒であり、ほとんどが質の悪い紙に印刷されている。つまりコストがかかっていないため、子どもたちのお小遣いで買えるほど安いのだ。
たいがいのマンガは何十巻とシリーズ化されているため、次のストーリーも読みたい、マンガにハマってしまった子供たちは同じタイトルを継続して購入し続けることになる。
バッドマンやスパイダーマンなどのヒーローが登場するアメコミとは異なり、様々なキャラクターによって彩られている日本のマンガでは共感しやすいお気に入りのキャラクターも見つかる。
マイナーなキャラクターを追いかけていると結果、さらにたくさんのマンガを買うことになるのだ。
子供たちが買い手になるためデジタルでより紙の本が売れる。
学校帰りや週末に本屋に行き、立ち読みして本を買うのだ。昨年4月にすべてのブックストアを閉店したアマゾンに真似ができない。
マンガをデジタル等、キンドルで売ろうにもそもそもデバイスを持っていない上にデジタル上で読むのにマンガは適していない。紙のほうが読みやすいのだ。
SNSで子どもたちが好きなマンガにキャラクターまでシェアするから裾野も広がる。
マンガが異常に売れたことと、2019年からバーンズ&ノーブルCEOとなったジェームズ・ダント氏の戦略がピッタリとハマったことも幸いした。
ダント氏は画一的だった品揃えのチェーンストア経営からユニークな品揃えとなる独立系書店の運営方式に切り替えたのだ。
さらにダント氏は大手出版社から販促費等の宣伝費をもらわないことを信条にした。
協賛金などを受け取ってしまうと、買い手となる読者の好みとは別に最も目立つ売り場に大手出版社からの本が積み上がってしまう。読者が読みたい、書店員が勧めたい本とは異なった、本の売り場展開になってしまう。
ダント氏は1店舗目の書店をオープンした時のように、品揃えを書店員に任せたのだ。書店員もやる気になり、地域で人気になっていたマンガの品揃えを大幅に増やすことになった。
子どもという、文字通りの新顧客がバーンズ&ノーブルに来るようになった。多くの場合、両親も連れてくることになる。
興味深いのはバーンズ&ノーブルが新規にオープンする30店舗のほとんどが小型店ということだ。
なんとも皮肉なことに昨年は16店舗をオープンしているのだが、そのうち2店舗(ボストン)は4月までアマゾン・ブックストアだったところだ。
各店舗の書店員が品揃えをユニークしやすいということもあり、マンガを買いに来る子どもたちを意識していることも小型化の要因だ。
日本人はバーンズ&ノーブルを一度でもいいので覗いてみてほしい。国民食となった寿司やブームを巻き起こしているラーメンのように、マンガもアメリカで定着していることを確認できるのだ。
トップ画像:バーンズ&ノーブルではマンガ(Manga)が一つのカテゴリーとなっている。右側の奥もマンガ・コーナーでかなり広い面積をとっているのがわかる。

店の奥まで続く、バーンズ&ノーブルのマンガ・コーナー。米国のポップカルチャービジネス情報誌ICv2の調査によるとマンガの印刷物とデジタルの売上は2022年、前年から9%も増加した。凄いのが前年の売上だ。2021年はコロナの巣ごもりにより読書ブームもありマンガ売上は134%と2倍にも膨れ上がったのだ。

バーンズ&ノーブルではマンガも2冊目を購入すると50%オフとなるBOGOを行っていた。マンガはコストがかかっていないため、子どもたちのお小遣いで買えるほど安い。たいがいのマンガは何十巻とシリーズ化されているため、次のストーリーも読みたい、マンガにハマってしまった子供たちは同じタイトルを継続して購入し続けることになる。

スラムダンクやエヴァンゲリオン、ドラゴンボールなどのクラシック・マンガ。2019年からバーンズ&ノーブルCEOとなったジェームズ・ダント氏は大手出版社から販促費等の宣伝費をもらわないことを信条にしている。ダント氏は1店舗目の書店をオープンした時のように、品揃えを書店員に任せたのだ。書店員もやる気になり、おすすめマンガの品揃えを大幅に増やすことになった。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤も子供の頃、マンガ大好き少年でした。市内に在庫が豊富な(当時の)大型店がオープンした際、朝から夕方まで立ち読みしていた思い出もあります。最近、興味があるのはアニメ映画になった「BLUE GIANT」です。劇中の音楽は世界的なピアニストである上原ひろみさんが担当しています。YouTubeで一部の曲を聞けますが、これが実にかっこいい。上原ひろみさんがマンガを読んで、頭に曲が流れていたというのもうなずけます。ジャズの本場、アメリカにアニメ映画「BLUE GIANT」が上陸すれば大ヒットするでしょうねぇ。で、エントリー記事にあるように日本のマンガによって風前の灯火だったバーンズ&ノーブルが助けられました。バーンズ&ノーブルはオンライン販売や電子書籍の対応に遅れ、最盛期から150店舗以上を閉鎖するなど経営が悪化していました。一時期、店内にレストランやバーを導入した店までオープンしていましたが、失敗に終わっていましたね。コロナ前にCEOとなったジェームズ・ダント氏の戦略がマンガとはまったのです。
目利き力のある書店員さん独自の品揃えによりマンガ・コーナーがどーんと広がったのです。近い将来「BLUE GIANT」にサントラLPまで揃えたイベントもやりそうですね。
アメリカで主流文化のMANGA KPOP Kドラマは極少数マニア文化
■日本のマンガが米国の書店チェーンを救っている、そう言われてもピンとこないかもしれない。
しかしネット通販最大手チェーンのアマゾンの躍進で一時期は風前の灯火と思われていた書店チェーン最大手のバーンズ&ノーブルが今年、新規に30店を出店するのだ。
ほぼ10年ぶりに閉鎖する店数よりオープンする店数が多いという、復活の背景には新型コロナウイルス感染拡大により異常な人気を獲得した日本のマンガがあるのだ。
米国のポップカルチャービジネス情報誌ICv2の調査によると漫画の印刷物とデジタルの売上は2022年、前年から9%も増加した。
凄いのが前年の売上だ。2021年はコロナの巣ごもりにより読書ブームもありマンガ売上は134%と2倍にも膨れ上がったのだ。
2020年も前年に比べて30%も増加しており、不要不急の外出を終日禁止する命令が出されたロックダウン下で漫画人気を不動にしたのだ。
なぜ漫画の需要が爆発したのか?
ネットフリックスやアマゾンなどの動画配信サービスでアニメの配信数を増やしたことが挙げられる。
とくに日本のマンガをアニメ化した作品だ。
外出禁止で自宅に閉じ込められたティーンエイジャーなどの子どもたちが「東京喰種 トーキョーグール」「進撃の巨人」「僕のヒーローアカデミア」、そして「鬼滅の刃」などのアニメに夢中になった。
そのうち多くの若い視聴者がアニメの原作の多くがマンガであることに気づいた。外出について緩やかになると子どもたちはマンガに買いに走った。
マンガはアメリカンコミックと異なり白黒であり、ほとんどが質の悪い紙に印刷されている。つまりコストがかかっていないため、子どもたちのお小遣いで買えるほど安いのだ。
たいがいのマンガは何十巻とシリーズ化されているため、次のストーリーも読みたい、マンガにハマってしまった子供たちは同じタイトルを継続して購入し続けることになる。
バッドマンやスパイダーマンなどのヒーローが登場するアメコミとは異なり、様々なキャラクターによって彩られている日本のマンガでは共感しやすいお気に入りのキャラクターも見つかる。
マイナーなキャラクターを追いかけていると結果、さらにたくさんのマンガを買うことになるのだ。
子供たちが買い手になるためデジタルでより紙の本が売れる。
学校帰りや週末に本屋に行き、立ち読みして本を買うのだ。昨年4月にすべてのブックストアを閉店したアマゾンに真似ができない。
マンガをデジタル等、キンドルで売ろうにもそもそもデバイスを持っていない上にデジタル上で読むのにマンガは適していない。紙のほうが読みやすいのだ。
SNSで子どもたちが好きなマンガにキャラクターまでシェアするから裾野も広がる。
マンガが異常に売れたことと、2019年からバーンズ&ノーブルCEOとなったジェームズ・ダント氏の戦略がピッタリとハマったことも幸いした。
ダント氏は画一的だった品揃えのチェーンストア経営からユニークな品揃えとなる独立系書店の運営方式に切り替えたのだ。
さらにダント氏は大手出版社から販促費等の宣伝費をもらわないことを信条にした。
協賛金などを受け取ってしまうと、買い手となる読者の好みとは別に最も目立つ売り場に大手出版社からの本が積み上がってしまう。読者が読みたい、書店員が勧めたい本とは異なった、本の売り場展開になってしまう。
ダント氏は1店舗目の書店をオープンした時のように、品揃えを書店員に任せたのだ。書店員もやる気になり、地域で人気になっていたマンガの品揃えを大幅に増やすことになった。
子どもという、文字通りの新顧客がバーンズ&ノーブルに来るようになった。多くの場合、両親も連れてくることになる。
興味深いのはバーンズ&ノーブルが新規にオープンする30店舗のほとんどが小型店ということだ。
なんとも皮肉なことに昨年は16店舗をオープンしているのだが、そのうち2店舗(ボストン)は4月までアマゾン・ブックストアだったところだ。
各店舗の書店員が品揃えをユニークしやすいということもあり、マンガを買いに来る子どもたちを意識していることも小型化の要因だ。
日本人はバーンズ&ノーブルを一度でもいいので覗いてみてほしい。国民食となった寿司やブームを巻き起こしているラーメンのように、マンガもアメリカで定着していることを確認できるのだ。
トップ画像:バーンズ&ノーブルではマンガ(Manga)が一つのカテゴリーとなっている。右側の奥もマンガ・コーナーでかなり広い面積をとっているのがわかる。

店の奥まで続く、バーンズ&ノーブルのマンガ・コーナー。米国のポップカルチャービジネス情報誌ICv2の調査によるとマンガの印刷物とデジタルの売上は2022年、前年から9%も増加した。凄いのが前年の売上だ。2021年はコロナの巣ごもりにより読書ブームもありマンガ売上は134%と2倍にも膨れ上がったのだ。

バーンズ&ノーブルではマンガも2冊目を購入すると50%オフとなるBOGOを行っていた。マンガはコストがかかっていないため、子どもたちのお小遣いで買えるほど安い。たいがいのマンガは何十巻とシリーズ化されているため、次のストーリーも読みたい、マンガにハマってしまった子供たちは同じタイトルを継続して購入し続けることになる。

スラムダンクやエヴァンゲリオン、ドラゴンボールなどのクラシック・マンガ。2019年からバーンズ&ノーブルCEOとなったジェームズ・ダント氏は大手出版社から販促費等の宣伝費をもらわないことを信条にしている。ダント氏は1店舗目の書店をオープンした時のように、品揃えを書店員に任せたのだ。書店員もやる気になり、おすすめマンガの品揃えを大幅に増やすことになった。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤も子供の頃、マンガ大好き少年でした。市内に在庫が豊富な(当時の)大型店がオープンした際、朝から夕方まで立ち読みしていた思い出もあります。最近、興味があるのはアニメ映画になった「BLUE GIANT」です。劇中の音楽は世界的なピアニストである上原ひろみさんが担当しています。YouTubeで一部の曲を聞けますが、これが実にかっこいい。上原ひろみさんがマンガを読んで、頭に曲が流れていたというのもうなずけます。ジャズの本場、アメリカにアニメ映画「BLUE GIANT」が上陸すれば大ヒットするでしょうねぇ。で、エントリー記事にあるように日本のマンガによって風前の灯火だったバーンズ&ノーブルが助けられました。バーンズ&ノーブルはオンライン販売や電子書籍の対応に遅れ、最盛期から150店舗以上を閉鎖するなど経営が悪化していました。一時期、店内にレストランやバーを導入した店までオープンしていましたが、失敗に終わっていましたね。コロナ前にCEOとなったジェームズ・ダント氏の戦略がマンガとはまったのです。
目利き力のある書店員さん独自の品揃えによりマンガ・コーナーがどーんと広がったのです。近い将来「BLUE GIANT」にサントラLPまで揃えたイベントもやりそうですね。
凋落していた書店チェーンを救った!ラーメンのようにマンガはカテゴリー?

■日本のマンガが米国の書店チェーンを救っている、そう言われてもピンとこないかもしれない。
しかしネット通販最大手チェーンのアマゾンの躍進で一時期は風前の灯火と思われていた書店チェーン最大手のバーンズ&ノーブルが今年、新規に30店を出店するのだ。
ほぼ10年ぶりに閉鎖する店数よりオープンする店数が多いという、復活の背景には新型コロナウイルス感染拡大により異常な人気を獲得した日本のマンガがあるのだ。
米国のポップカルチャービジネス情報誌ICv2の調査によると漫画の印刷物とデジタルの売上は2022年、前年から9%も増加した。
凄いのが前年の売上だ。2021年はコロナの巣ごもりにより読書ブームもありマンガ売上は134%と2倍にも膨れ上がったのだ。
2020年も前年に比べて30%も増加しており、不要不急の外出を終日禁止する命令が出されたロックダウン下で漫画人気を不動にしたのだ。
なぜ漫画の需要が爆発したのか?
ネットフリックスやアマゾンなどの動画配信サービスでアニメの配信数を増やしたことが挙げられる。
とくに日本のマンガをアニメ化した作品だ。
外出禁止で自宅に閉じ込められたティーンエイジャーなどの子どもたちが「東京喰種 トーキョーグール」「進撃の巨人」「僕のヒーローアカデミア」、そして「鬼滅の刃」などのアニメに夢中になった。
そのうち多くの若い視聴者がアニメの原作の多くがマンガであることに気づいた。外出について緩やかになると子どもたちはマンガに買いに走った。
マンガはアメリカンコミックと異なり白黒であり、ほとんどが質の悪い紙に印刷されている。つまりコストがかかっていないため、子どもたちのお小遣いで買えるほど安いのだ。
たいがいのマンガは何十巻とシリーズ化されているため、次のストーリーも読みたい、マンガにハマってしまった子供たちは同じタイトルを継続して購入し続けることになる。
バッドマンやスパイダーマンなどのヒーローが登場するアメコミとは異なり、様々なキャラクターによって彩られている日本のマンガでは共感しやすいお気に入りのキャラクターも見つかる。
マイナーなキャラクターを追いかけていると結果、さらにたくさんのマンガを買うことになるのだ。
子供たちが買い手になるためデジタルでより紙の本が売れる。
学校帰りや週末に本屋に行き、立ち読みして本を買うのだ。昨年4月にすべてのブックストアを閉店したアマゾンに真似ができない。
マンガをデジタル等、キンドルで売ろうにもそもそもデバイスを持っていない上にデジタル上で読むのにマンガは適していない。紙のほうが読みやすいのだ。
SNSで子どもたちが好きなマンガにキャラクターまでシェアするから裾野も広がる。
マンガが異常に売れたことと、2019年からバーンズ&ノーブルCEOとなったジェームズ・ダント氏の戦略がピッタリとハマったことも幸いした。
ダント氏は画一的だった品揃えのチェーンストア経営からユニークな品揃えとなる独立系書店の運営方式に切り替えたのだ。
さらにダント氏は大手出版社から販促費等の宣伝費をもらわないことを信条にした。
協賛金などを受け取ってしまうと、買い手となる読者の好みとは別に最も目立つ売り場に大手出版社からの本が積み上がってしまう。読者が読みたい、書店員が勧めたい本とは異なった、本の売り場展開になってしまう。
ダント氏は1店舗目の書店をオープンした時のように、品揃えを書店員に任せたのだ。書店員もやる気になり、地域で人気になっていたマンガの品揃えを大幅に増やすことになった。
子どもという、文字通りの新顧客がバーンズ&ノーブルに来るようになった。多くの場合、両親も連れてくることになる。
興味深いのはバーンズ&ノーブルが新規にオープンする30店舗のほとんどが小型店ということだ。
なんとも皮肉なことに昨年は16店舗をオープンしているのだが、そのうち2店舗(ボストン)は4月までアマゾン・ブックストアだったところだ。
各店舗の書店員が品揃えをユニークしやすいということもあり、マンガを買いに来る子どもたちを意識していることも小型化の要因だ。
日本人はバーンズ&ノーブルを一度でもいいので覗いてみてほしい。国民食となった寿司やブームを巻き起こしているラーメンのように、マンガもアメリカで定着していることを確認できるのだ。
トップ画像:バーンズ&ノーブルではマンガ(Manga)が一つのカテゴリーとなっている。右側の奥もマンガ・コーナーでかなり広い面積をとっているのがわかる。

店の奥まで続く、バーンズ&ノーブルのマンガ・コーナー。米国のポップカルチャービジネス情報誌ICv2の調査によるとマンガの印刷物とデジタルの売上は2022年、前年から9%も増加した。凄いのが前年の売上だ。2021年はコロナの巣ごもりにより読書ブームもありマンガ売上は134%と2倍にも膨れ上がったのだ。

バーンズ&ノーブルではマンガも2冊目を購入すると50%オフとなるBOGOを行っていた。マンガはコストがかかっていないため、子どもたちのお小遣いで買えるほど安い。たいがいのマンガは何十巻とシリーズ化されているため、次のストーリーも読みたい、マンガにハマってしまった子供たちは同じタイトルを継続して購入し続けることになる。

スラムダンクやエヴァンゲリオン、ドラゴンボールなどのクラシック・マンガ。2019年からバーンズ&ノーブルCEOとなったジェームズ・ダント氏は大手出版社から販促費等の宣伝費をもらわないことを信条にしている。ダント氏は1店舗目の書店をオープンした時のように、品揃えを書店員に任せたのだ。書店員もやる気になり、おすすめマンガの品揃えを大幅に増やすことになった。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤も子供の頃、マンガ大好き少年でした。市内に在庫が豊富な(当時の)大型店がオープンした際、朝から夕方まで立ち読みしていた思い出もあります。最近、興味があるのはアニメ映画になった「BLUE GIANT」です。劇中の音楽は世界的なピアニストである上原ひろみさんが担当しています。YouTubeで一部の曲を聞けますが、これが実にかっこいい。上原ひろみさんがマンガを読んで、頭に曲が流れていたというのもうなずけます。ジャズの本場、アメリカにアニメ映画「BLUE GIANT」が上陸すれば大ヒットするでしょうねぇ。で、エントリー記事にあるように日本のマンガによって風前の灯火だったバーンズ&ノーブルが助けられました。バーンズ&ノーブルはオンライン販売や電子書籍の対応に遅れ、最盛期から150店舗以上を閉鎖するなど経営が悪化していました。一時期、店内にレストランやバーを導入した店までオープンしていましたが、失敗に終わっていましたね。コロナ前にCEOとなったジェームズ・ダント氏の戦略がマンガとはまったのです。
目利き力のある書店員さん独自の品揃えによりマンガ・コーナーがどーんと広がったのです。近い将来「BLUE GIANT」にサントラLPまで揃えたイベントもやりそうですね。