ベッサント長官は28〜29日、中国との関税交渉のためにスウェーデンのストックホルムを訪問する。 移動距離などを考慮すれば、関税交渉期限（8月1日）以前に「2+2通商協議」が開かれる可能性は低いという分析が多い。 （中略）

韓国があっという間に窮地に追い込まれたのは22日、日米関税交渉が妥結してからだ。 ドナルド・トランプ米大統領と石破茂日本首相がそれぞれ「今まで成し遂げた合意の中で最も大きな成果」、「対米貿易黒字国の中で最も低い関税(15%)」という評価を出し、韓国交渉団の負担が大きくなった。 （中略）

ベッサント長官のストックホルム訪問日程を勘案すると、8月1日の交渉期限以前に韓米2+2通商協議が実現することは難しいという分析が多い。 「ベッサント長官の個人事情のため」という企画財政部の説明とは異なり、通商専門家たちは韓国政府の交渉案が米国側の期待に及ばなかったという判断が作用した可能性に重きを置いている。

農産物の追加開放と関連して韓国政府は交渉を始める前に「米と牛肉は交渉対象ではない」というような防御的態度を見せている。

このままでは25%と予告された韓国の関税率を日本と同じ水準（15%）に下げるどころか、20%まで引き下げることも難しいという懐疑論が業界を中心に高まっている。
（引用ここまで）

　今日3回目の更新も関税交渉について。
　いや、久々のヒットでしたからね。
　「明日から関税を引き下げるための本番。大臣をアメリカに派遣して2+2の通商会談だ！」ってなっているところに「ベッセント長官の個人的な事情」で会談をキャンセル。
　アメリカ便搭乗1時間前にメールで「キャンセルするっすわー」で終わり。

　記事にもありますが「韓国の出している条件が甘すぎて交渉の意味がない」ってなっている可能性も充分。
　ベッセント長官は来週には対中国との交渉に入るので、8月1日までに韓国には交渉の機会はないのではないかと。
　おまけに韓国側は「米と牛肉は聖域」とか最初から言っている。
　そりゃ、無駄に終わるのが見えていたらキャンセルもするわな。



　かつ、アメリカへの投資は大して用意していないってお話。
　どうにか1000億ドルをかき集めてきたようですが。

韓国、対米投資計画をかき集めて1千億ドルだが「何がもっとできるか」（ハンギョレ）

　日本が5500億ドルって言ってたのに比べると、さすがにみすぼらしい。
　経済規模を考慮すると2200億ドル、最低でも2000億ドルくらいは積む必要があるんじゃないですかね。
　ベトナムもインドネシアもアメリカからの輸入にはほぼ関税ゼロを強いられた。
　さて、韓国は……？

　どうもアメリカ、というかトランプがやろうとしている「アメリカ経済に携わりたいのであれば入場料として関税を支払え」って話を理解していないんじゃないかなぁ。
　「そうは言っても韓国が交渉すればなんとかなるだろ」みたいに思っていた部分があるっぽい。
　韓国メディアも赤澤大臣の交渉を「何度行っても成果を出せてない」ってあざ笑っていましたしね。
　ベッセント長官にキャンセルされてようやく「あれ、これやばいのでは？」って認識になった感じです。