党代表を選ぶ選挙戦が本格化し、党の革新と人事刷新をめぐって内紛が拡大している野党「国民の力」が、本格化した「３大特検」の捜査をめぐっても分裂した様相を呈している。権性東（クォン・ソンドン）議員と安哲秀（アン・チョルス）議員が特検の捜査について露骨な非難の応酬を繰り広げ、責任論を提起している。

権性東氏は３０日、安氏を念頭に、「自ら作った状況の中で、まるで犠牲者のように悲壮感を演出する姿に『汝矣島（ヨウィド）の小さい男』というニックネームが無駄についたわけではないと改めて感じる」と批判した。安氏が前日の党代表選出馬宣言で、内乱特検の参考人調査協力要請のメールを公開し、「国民の力全体を内乱政党として烙印を押そうとする試み」と主張したことを批判したのだ。権性東氏は１０日にも、安氏が自身と権寧世（クォン・ヨンセ）議員を人事刷新の対象として名指しし、革新委員長を辞任すると、「小さい男のリーダーシップ」と批判した。

権性東氏はまた「特検から１通のメッセージを受け取ったと大騒ぎしている」とし、「違憲要素に満ちた特検法に単独で賛成票を投じ、その後は同志たちを『人的清算』という名で崖っぷちに追いやった人物がまさに安氏だ」と述べた。そして「同志たちが政治捜査の大きな刃に倒れる時は微笑みながら傍観していたのに、いざ自分にはカッターナイフ程度にもならない参考人協力要請が来ると『無分別な政治捜査』と声を上げる姿は失笑を誘う」と付け加えた。

すると安氏はフェイスブックに、２０２２年７月当時「国民の力」院内代表だった権性東氏が尹錫悦（ユン・ソクヨル）前大統領とテレブラムのメッセージをやり取りした写真を掲載し、「下僕」と書いた。当時尹氏が「内部攻撃ばかりしていた党代表（李俊錫元代表）が代わって雰囲気が変わった」と言うと、権性東氏は「大統領の意をよく受け止め、党と政府が一体となる姿を見せます」と答え、尹氏は「チェリーいいね」スタンプを送った。