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31年ぶり貿易収支が赤字に
1月9日日経新聞が報じたところによると、日本の2011年貿易収支は、原発事故により燃料輸入が増えたことなどにより、31年ぶりに赤字になったことが確実で、向こう数年間は赤字から脱却できない可能性が高いという。
表は財務省が発表している経常収支の推移表で、平成23年度上期にはすでに貿易収支がマイナスになっていることを示している。(クリックして拡大)
貿易統計によると2011年1月から11月の貿易収支の累計は2.3兆円の赤字である。 12月分はまだ発表されていないが、赤字傾向は変わらないため年間を通じて赤字になることは確実だ。
貿易収支が赤字になるのは1980年の2.6兆円の赤字以来実に31年ぶりとなる。
このところの歴史的円高と地震の影響で輸出が停滞する一方、原発停止による火力発電用の原油、LNGの輸入が急増したことが原因だ。
今のところ海外からの利子や配当の受け取りによる所得収支(2011年度上期で7.3兆円)が上回っているため、経常収支ではまだ黒字を保っている。
しかし原発の再開はまだ見通せない中、今年春には全原発が停止、LNGを中心とする化石燃料の価格も今後ますます高騰、輸入量も増加して貿易赤字は更に膨らむことが予想される。
JPモルガンの推計によると日本の貿易赤字は15年に14.3兆円に拡大する一方、所得収支の黒字は14.8兆円にとどまり、経常収支は15年には赤字に転落するという。(経常収支の内訳ではサービス収支、形状転移収支は常に赤字)

このグラフはドルー円相場の50年の動きである。 1970年代後半に1ドル300円から180円近くにまで急速に進んだ円高により、日本の輸出企業は大きな打撃を受け輸出が急減、貿易収支も2.6兆円の赤字になった。 その後1980年中ごろには円相場は250円がらみまで反落している。
1980年当時は日本の労働人口、企業は伸び盛りであり、市場全体も伸びる中日本は円高を克服し、1980年代後半には空前のバブルに浮かれるほどに回復し、円も120円どころまで高騰したのである。
しかし現在はどうであろう? 人口は減少傾向、企業も国内基盤の企業はその存続自体が脅かされている。 人口の老齢化と産業の空洞化が進み、 今の経常収支が黒字でおられるのは、いわばこの30年間に築き上げ溜め込んできた蓄えのおかげなのだ。
今はまだ円高が続いている。 しかし貿易収支の赤字傾向が確実になり、経常収支の赤字転化が見えてくると当然次にくるのは円安であろう。 消費税増税もようやく民主党内部でまとまったばかりであるが、党内でも反対が根強い中、野党も選挙目当てに増税反対の声ばかりが聞こえてくる。
今回の貿易収支の赤字転化は円高、金利安からの歴史的大転換の糸口になるのではないかと私は危惧する。 円安、国債暴落、インフレが近いうちに現実になるのではないか。
おめでとうございます!(^*^)
