
徴兵制度(ちょうへいせいど)とは、国家が国民に兵役に服する義務を課す制度である。徴兵制とも言い、国民国家や国民皆兵の思想とかかわりが深く、志願兵(募兵)制度の対義語である。
自分の意思で兵士になった人を志願兵や義勇兵と呼ぶのに対して、徴兵制度によって自分の意思によらず兵士になった人を徴集兵と呼ぶ。軍隊や部隊が住民や難民を強制的に徴発し兵・水兵等に利用することを強制徴募とよぶ。
冷戦終結後は、フランス、ドイツ、スウェーデンのように徴兵制度を廃止する国が増えつつあり、また、実施している国でも良心的兵役拒否を導入している場合が大半である。しかし、永世中立を掲げるスイスとオーストリアでは国民投票で徴兵制の廃止が否決されるなど制度を堅持する国も存在する。
有事の際にかぎり徴兵制を認めている国もあり、常備軍を持たないコスタリカでは、有事の際に徴兵制を実施できることが憲法に明記されている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%B4%E5%85%B5%E5%88%B6%E5%BA%A6
ロシア
2010年7月、スウェーデンで徴兵制が廃止され、続く10月にはドイツも廃止を決めた。その背景には、冷戦の終結による戦略環境の変化がある。東西陣営間の全面戦争が想定されていた冷戦期には、大量の兵力を調達する上で徴兵制は必要なシステムであった。
だが、冷戦後、各国では、軍事支出が大幅にカットされる一方、局地紛争や人種間対立、自然災害などへの対処が軍隊の新たな任務として浮上してきた。
この結果、軍隊の規模自体を縮小しつつ、遠隔地へ素早く展開する能力が重視されるようになった。また、従来型の国家間戦争においても、兵器のハイテク化や情報通信技術の浸透が進み、量より質が重視されるようになってきた。
以上のような変化の結果、大量の徴兵よりも高度な訓練を受けた少数のプロフェッショナル兵士が好まれるようになってきたのである。
ところが、近年のロシアでは徴兵制への依存が加速している。同国では18~27歳の男子に1年間の兵役義務が課せられているが、従来は年間25万~30万人程度であったものが2008年から35万人規模に達し、昨年と今年は55万~57万人まで膨れ上がった。
もちろん、ロシアでも徴兵制廃止に関する議論がないわけではない。
例えば、ウラジーミル・プーチン大統領(当時)は就任後間もなく、ロシア軍の兵力を80万人程度まで削減するとともに、そのすべてを契約軍人(志願兵)で編成するとの公約を掲げていた。
契約軍人(コントラクトニキ)というのは、文字通り軍と契約を結んで軍務に服する兵士のことで、ほぼ無給の徴兵(プリズィブニキ)とは異なって給料が出る。
プーチン大統領の公約は、ロシア軍すべてを契約軍人化するというものであり、事実上の徴兵制廃止政策であった。
中国
戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies, CSIS)が、中国軍についての報告書。
http://csis.org/files/publication/130725_chinesemilmodern.pdf
1985年には35万5,000人いたPLANは、2013年には21万5千人まで人員を削減しています。
数百万の民兵がいたりするので、「中国といえば人海戦術」というようなイメージがあるかもしれませんが、質より量を重んじる固陋な考えは、もはや人民解放軍にはありません。
確かに、現在も徴兵の制度自体は残っています。しかし、人民解放軍は志願兵だけで定員が満たされていて、徴兵制は実際のところ名ばかりのものとなっています。
現代戦は、徴兵で集めて数年訓練しただけの新兵をじゃぶじゃぶ前線に送り出せば押し切れるようなものではなく、高度に専門的な技術や経験を積んだ職業軍人でないと務まるものではありません。
PLANでも当然その認識があり、人員の訓練システム構築に多大な投資をしていることが報告されています。以下はPLANの人材育成についての記述です。
Chinese Military Modernization and Force Development: A Western Perspective (2013/7/25 CSIS)170ページ。
The requirements of fighting Local Wars under Conditions of Informatization and of using modern naval systems generate the need for high human capital within the PLAN. As a result, the PLAN has significantly reduced its manpower since 1985 and has initiated a campaign to develop a professional naval force. In addition, it has augmented investments in its human capital with military exercises and long-distance deployments. Figure 8.13 shows the historical manpower of the PLAN.
The PLAN‘s efforts to develop a professional force rest on three pillars: professional NCOs, academically-qualified officers, and improved advancement and educational opportunities for currently-serving enlisted personnel. Since 1999, the PLAN has reduced the conscription obligation from four to two years, while doubling the maximum years of service for NCOs from 15 to 30. Furthermore, now NCOs are taking over many of the shipboard jobs previously performed by officers or conscripts. The number of officers is shrinking as the PLAN aims to attract fewer but more qualified personnel. In order to realize these efforts, the PLAN has expanded reserve officer academic scholarships, increased technical training in the fleet, and targeted higher degree holders for officer positions. Regarding opportunities for currently serving personnel, the PLAN has developed on-the-job, short-term, and on-line training programs.
The PLAN has also utilized military exercises and deployments to measure and improve the leadership and combat skills of its personnel. Over the last decade, military exercises have become more realistic and integrated opposition forces. At least once a year, each fleet undertakes a major fleet-level exercise, and there are occasional multi-fleet exercises.
“「ハイテク条件下の局地戦」で想定されるような現代の海戦においては、高いレベルの人的資本が求められる”と言及されています。
事実、1985年以降、
PLANは人員を大きく削減し、プロフェッショナルな海軍力の発展へと努めてきました。人員(コスト増の源)の数を減らす代わりに、質の向上を図ることに
集中。
人材育成の三本柱として、
(1)プロフェッショナルな下士官、
(2)高学歴将校、
(3)兵士への先進的教育機会 を挙げ、これらのレベルアップを目指しています。
徴兵(義務兵と呼ばれる)に依存するような体質でないことは明確で、1999年以降、PLANは徴兵義務 期間を4年から2年へと減らしました。
一方、士官は期間に分けて現役に服する制度となっており、
第一、二期はそれぞれ3年間、
第三、四期はそれぞれ4年間、
第五期は5年間、
第六期は9年以上と、約30年となっています。
さらには、予備役将校への奨学金制度の拡充、艦隊における技術訓練機会の増加、高学歴士官候補生の発掘、短期間の職場内オンライン訓練プログラムの実施等々、軍隊をプロフェッショナルな組織として育て上げる体制を築きつつあります。
日本では、自衛隊も徴兵制を採用すべし!という意見があります。
しかし、尖閣有事などで、素人をプロフェッショナル集団にぶつけたところでまるで勝負には なりません。
現代戦における専門性の有無と練度の差は、根性なんぞで超えたり埋めたりできる類のものではありません。精神教育の場として自衛隊を使うなん て話は論外。
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