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松沢病院退院後、ある落語会にゲストとして出席した。
大喜利に出演するためである。
楽屋は佐川が一歩足を踏み入れてから、重苦しい雰囲気に包まれた。
あたかも楽屋全員が声を潜めて佐川の行動を監視するようである。
テーブルに置かれた差し入れのお菓子を前にして、
佐川が「これ、私も食べてもいいですか?」
と言葉を発すれば全員がビクリと反応した。
佐川が
「この肉、固すぎてあまりうまくないですねえ」
と感想を述べたらまたビクリと反応した。
異常にピリピリした空気となっていた。
この会の出演者の一人で、
奇行で知られる落語家の川柳川柳(六代目圓生の二番弟子)が
楽屋に到着した。
そのようないやな雰囲気を知らない川柳は、
初対面の佐川を見るなり、肩を叩いて明るく声をかけた。
「よぉ! 食道楽(くいどうらく)!!」
ローリングストーンズが佐川のパリ事件を歌にしている。
1983年の12インチシングル
「Too Much Blood」がそれである(12インチシングルとしては日本では未発売)。
事件発覚時にミック・ジャガーはパリに滞在しており、
ニュースの全容を知り、ショックを受け、本作を書き下ろしたのだった。
ジャケットはミック・ジャガーの驚愕の表情で、
あたかもホラー映画の一場面のように恐ろしい映像である。
通常バージョンは同年発売されたLP
『アンダーカバー』B面1曲目にも収録されている(のちにCD化)。
発売はいずれもローリング・ストーンズ・レコードから。