【経済ニュース】 Y! 2009/02/17(火) 19:00
17日付新華社電によると、中国が開発を進めてきた「中低速リニアモーターカー」の実用車両が4月に完成する見込みだ。走行試験後は、すぐにでも大量生産が可能という。
北京控股磁懸浮技術発展有限公司が開発を進めてきた。最高時速は120キロメートル程度で、性能は05年の愛知万博を機に開業した東部丘陵線(愛称はリニモ、最高時速100キロメートル)に近い。
ドイツで開発されたトランスラピッドの技術を導入して2003年に営業開始した上海リニアや、日本の鉄道総合研究所が開発を進めているマグレブのように、超高速運転を目指すのではないため、中国では「中低速リニア」と呼ばれている。
特徴は◆低騒音性◆路線の高低差への適応性◆建設コストの低さ――などで、都市部や比較的近距離の交通手段として用いられる。
リニア―モーターは「直線的な力を得られるモーター」の意。鉄道車両に利用したものがリニアモーターカー。通常型のモーターによる駆動では車輪を回転させて推進力を得るのに対し、リニアモーターカーでは車体に直接、前後方向への力を与える。路線の高低差への適応性が高いのは、そのためだ。
リニアモーターカーを大別すると、車体は従来の車輪で支える「鉄輪式」と、電磁力を使い車体を浮かせる「浮上式」がある。「鉄輪式」は車体全体の高さを低く抑えられ、トンネル建設費用を節減できるため、日本では都営地下鉄大江戸線、神戸市営地下鉄海岸線などの路線で利用されている。中国では、05年開業の広州地下鉄4号線がある。
浮上式では、車体を浮かせることにより、超高速運転を可能にできる。電磁石のS-N間の吸引力を使って車体を持ち上げる方式で、上海リニアやリニモがすでに商業運転している。一方、鉄道総研などが開発を進めてきたマグレブは、電磁誘導方式で車体を浮かせる独自の技術で◆上海リニア以上の超高速運転が可能◆車体を持ち上げる高さ(ギャップ)が10センチメートルと他方式の10倍程度で、地震などにも比較的強い ――などの利点がある。
ただし、「マグレブ」には超電導現象を利用するなど極めて高い技術が要求され、また、冷却剤として必要なヘリウムは、世界的に見ても産出量が極めて少なく、米国からの輸入に頼らざるをえない「不安定な産業物質」であるという問題もある。

写真は07年に公開された、北京控股磁懸浮技術発展有限公司が開発中のリニアモーターカーの実験車両。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0217&f=business_0217_048.shtml