
Vol.12 トルコ
グルジアからいったん日本に帰国した。約1カ月後、列車旅を再開するため、再びグルジアのトビリシ駅の窓口に立った。トルコ国境の駅、ヴァレまでの切符を買おうとした。「その列車は、1カ月前に運休になりました。もう運行していないんです」。「はっ?」。乗客を、早くて本数の多いバス便に奪われてしまっていたのだ。日本に戻ったことを後悔した。しかし先に進まなくてはならない。親切なグルジア人に案内され、国境に向かう中型のバス、マルシュルートカに乗るしかなかった。客をぎゅう詰めにした中型バスは、ポプラの木々が色づいたグルジアの農村地帯を、西に向かって進みはじめた

グルジアの首都、トビリシを出発したバスは、ブドウ畑が続く丘陵を抜け、トルコとの国境につながる谷に分け入っていく。グルジアの秋は、うっとりするほどの紅葉に包まれていた。トイレ休憩のポイントには井戸。軟らかい味の水が、列車に乗ることができなかった身に染みる。


国境は開いていた。夜の9時まで職員がいた。トルコに入国。そこからさらに車で鉄道駅のあるカルスに出た。カルスで待っていたのは、巨大なキャベツだった。いったい何キロあるのだろう? 買った奥さんはどうやって家まで運ぶのだろう? しばし悩んだ。


イスタンブール行きの列車が入線した。正確には、ボスポラス海峡の手前、ハイダルパシャ駅行き。切符を売ってくれた職員は、「スタンダードタイムは37時間30分。スタンダードではない時間は42時間」といった。つまり、時刻表表示より4時間30分遅れると考えるのがトルコ流。

食堂車でまっとうなトルコ料理。ボリューム感のある定食で12リラ、750円ほど。食べ物のバリエーションも急に広くなった。日本人には食べやすい味付けだ。トルコの列車旅は快適だ。


トルコ東部の丘陵地帯を列車は進む。木々は色づき、秋の青空が広がっていた。延々と続く牧草地……。トルコは広大な農業国なのだと実感する。ひたすら西へ、西へと進む列車の乗客には、ヨーロッパからやってきたバックパッカーが目立つ。バスより遅いが安いためだ。


フェリーがボスポラス海峡を渡っていく。正面に見えるのがハイダルパシャ駅。ヨーロッパサイドにあるイスタンブール駅よりずっと立派だった。トルコ国内の列車のほとんどは、このハイダルパシャ駅から出発する。

フェリーからボスポラス大橋が見えた。この橋は車専用。右側がアジアで、左側がヨーロッパになる。ヨーロッパといっても、それは地理的なことで、住んでいるのはトルコ人。街も猥雑(わいざつ)である。つまりは右も左もアジアってことです。

ヨーロッパ側の名所といったらガラタ橋。その脇に魚屋が並んでいた。中央アジア、コーカサスといったエリアを通ってくると、魚の食文化圏にようやく入ってきた気がしてほっとする。イスタンブールっ子は本当に魚が好きだ。街も魚の匂い?

これも魚かと思ってよく見ると、ヒルだった。こういうものも、イスタンブールでは普通に売られている。食べる? いや、まさかそこまでは。これを体に這(は)わせて、悪い血を吸ってもらうのだ。ヒル療法ですな。

ご存じ、イスタンブール名物、サバサンド。以前はガラタ橋の脇の船で売っていただけだったが、いつの間にかレストランのメニューにまで登場してしまった。イスタンブールのツーリストエリアは、サバサンドだらけ。一律4リラ、約250円というのは協定価格?


※写真は2010年10月18日~10月21日の取材で撮影したものです
※各国の現在の情勢については、外務省の海外安全ホームページなどでご確認ください

(更新日:2011年07月08日)
http://doraku.asahi.com/earth/clickdeep/110708.html
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ずっと旅を続けてるのかと思ってたら、
途中で日本に帰ってたのか。
北京の到着から出発までも1ヵ月半開いてるし、
ここでも日本に帰ってたのか?
・・・萎えるなぁ。
( ´-д-)
さて、
旧ソ連を抜けてトルコに入ると、
随分生活が豊かになった感じがするねぇ。
( ´・ω・)b
ボスポラス海峡は、
今は鉄道で横断できないんだっけ。
日本の大成建設がトンネルを建設中なんだよね。
( ´・ω・)p
既に今年の2月にトンネルは貫通して、
2013年10月に完成予定だと。
このトンネルが開業すると、
直通列車が増えたりして、
鉄道の旅は随分便利になるんだろうねぇ。
( ´-ω-)
~ 以上 ~

