チョ・アンシク全国鉄道労組運転局長
2012.04.05 (木)
チョ・アンシク (labortoday)

近頃運転士士は毎日のように悪夢に苦しめられる。列車を止めようとするが止まらない夢、列車を動かそうとするが動かない夢、停止位置を越えたことに乗客が抗議する夢、懲戒委員会に出席して非難される夢.夜中うなされたら‘全身に冷や汗が流れて力がずっと抜け落ちる’という。
最近永登浦駅でKTX列車‘逆送’したことを始め、電車1号線烏山大駅、2号線トゥクソム駅など列車の種類と路線を分けないで発生したいわゆる‘逆送’に対する市民と一部言論の無差別な攻撃が表わした現象だ。魔女狩りするように一度大騒ぎが発生した後、秋風落葉のように職位解除された運転士のため息がもれる。 首を傾けて待機していた彼らは、時には懲戒委員会に託されて、時には他の事務所に転出される。 だが、充血した目で経緯書を書いた後、同僚の慰労を受けて、焼酎の杯を傾ける事故運転手の数字は減らないでいる。
‘逆送’攻撃で臆していたある日、7号線下渓駅で笑うことができないことが広がった。ある乗客が非常電話で“なぜ列車を止めないで通過するか”と荒々しく抗議するとすぐに慌てた機関士が走った列車を止めた後、管制と協議して退行したという。列車は明確に停車したのに強迫によるストレスが呆れ返る失敗を誘発したのだ。
事実電車が停止位置を超えて前後に少しずつ移動することは頻繁に発生する。いくら有能な機関士でも耐用年数が切れた車両をはじめとする多様な車種と運転方式·線路条件·乗客数·天候などにより変わる電車の制動(ブレーキ)力を自由自在に制御するには限界があるためだ。 まして首都圏では一日に数十万回、1年なら数千万回のホーム停車がなされる。それもほとんどの手動運転なので失敗をしないということは神の領域だ。一方運転士は“スクリーン ドアが設置された後停止位置合わせがより一層難しくなった”と言う。
1号線を運行するキム・某機関士は“シフトで出勤し、ブレーキがあまり聞かない旧型車両に出会うと無性に腹が立つ”と打ち明けた。“いくら緊張してうまく止めようとしてもうまくいかない車両と3時間格闘すれば、背中が冷や汗でびっしょりぬれる”とうんざりする。
4号線チェ・某機関士は人身事故を体験していないにもかかわらず、最近になってどんどん“地下区間に入るのが恐ろしい”と訴える。“からだがこちこちになり頭がチュピョッと湧く”ということだ。“不安でどのように運転したのか記憶さえない”と話す。
この前、恐慌障害を病んだ都市鉄道機関士が列車に飛び込んで自殺した事故が発生した。このために18分間列車が遅れて‘出勤途中市民が大きい不便を体験した’。‘大きい不便を体験した’で言論で大げさに騒いだその時間、その18分という時間の間、他の列車運転士は全身が裂けた同僚運転士の死体を一点一点収拾した。
電車運転士は‘逆送’がないにせよ十分に大変だ。人身事故を経験した後心身が衰弱して一日一日が戦争のような人もいる。個人評価に不利益になるかと思って、病欠さえ出すことができない程、構造調整や退出プログラムはすでに運転士の心の片隅に重く席を占めている。
レールの上で逆送はない。 きた線路に戻る退行という概念があるだけだ。 電車が通う線路は一つに繋がれたように見られるが事実は各種信号セキュリティー装置によってバラバラに分かれている。 それぞれの線路の部分は、中央制御システムによってすべての列車の出入りが総括制御されている。 したがって逆送するといっても今後進めるのと同じように安全な条件を作った後動くことだ。
しかし逆送の実体は瞬間的なミスで停止位置を行き過ぎて管制の承認によって安全に再び後に戻ることだ。 もちろん後が見られなくて車掌の助けを受けなければならない難しい運転だが乗客に対する責任を全うするためにして甘受しなければならない当然の困難だ。
乗客と言論の降り注ぐ‘逆送’攻撃は管理者の責め立てと共に運転規定をより一層厳格に変える副作用まで持ってきた。電車の後ろ半分がホームを離れた場合は、最初から後方に移動できないようにした。少しだけ後に移動すれば該当駅で乗降車しようとする乗客の利便性を図ることができるにも関わらず、次に駅に行くようにしたのだ。 それだけでなく運転状況を総括する管制で若干の退行も承認しなくなった。 あまりにも退行に対する社会的世論が良くなくて自分たち戻ってくるかも知れない攻撃が恐ろしいからだ。
もしあなたが乗っている電車が停車する時乗車位置を合わせることができなくても慌てる必要がない。 運転士を信じて少しだけ寛容な心で待てば最も安全な電車を利用することができるはずだ。
http://m.labortoday.co.kr/articleView.html?idxno=110534&menu=2
かなり古い記事だが、韓国の電車運転士が病気になっているという話が、よく分かる記事だ。
スクリーンドアが設置されたことを誇っていた韓国人は多いが、きちんと定位置に停車できない電車が多いようだね。
特にソウル地下鉄1号線から4号線は、ATO(自動運転)ではなく、ATS(手動運転)だから、停車位置を運転士が制御する必要があるので、定位置に止まることができないことが多く発生するようだ。
日本にはATS区間でもTASC(定位置停止装置)があるから、こんな問題はあまり発生しないように思うけどね。