2010/11/8 14:00
(2010年11月8日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
上海ー杭州間を結ぶ中国の新高速鉄道(10月26日、上海=AP)中国鉄道省は、同国が進めている野心的な高速鉄道整備計画の見直しを始めた。政府系有力シンクタンクが計画の経済性と実用性に疑問を呈したためだ。
全国の輸送サービス、整合性が奪われる危険性
国務院(政府)に提出された中国科学院の報告書は、高速鉄道整備計画を代表とする大規模インフラ投資へ過度の傾斜をいさめる内容となっている。
報告書は特に、全国の鉄道整備計画を推進する債務の水準が持続不可能な点を指摘している。中国政府が2008年後半に世界的な経済危機に対処するため打ち出した景気刺激策以来、その傾向は特に顕著だという。
報告書は、政府の景気刺激策が引き金となり始まったインフラ整備向けの投資の促進により全国の輸送サービスの整合性が奪われ、高速道路、地下鉄、鉄道、空港間が適切に結ばれていない問題を指摘している。
関係筋によると、報告書を読んだ温家宝首相は現在進行中の高速鉄道計画の見直しを指示したという。
計画上積みの規模、承認済み計画の8割に
規模縮小を伴う可能性が高い計画見直しは、全国の自治体の間で高速鉄道建設熱が高まりを見せつつある中で行われる。
専門家やメディアの報道によると、地方自治体が中央政府に要請する計画上積みの規模は、すでに承認済みの計画目標全体の8割に相当するという。
現計画は2020年までに全長1万6000キロの高速鉄道網を建設しサービスの恩恵を全人口の少なくとも9割に及ぼすというものだ。
しかし中央政府は景気刺激策の一環として、2009~10年分の投資額を本来の2倍以上に拡大し、2012年末までに高速鉄道の総距離を1万3000キロに延ばすよう計画を変更した。国際鉄道連合(UIC)と投資銀行の野村ホールディングスによると、計画が実現すれば時速250キロ以上を出す列車が走る高速鉄道の総距離は1国で世界の合計を上回る計算になる。
武漢―広州間の高速鉄道、利用率5割切る
中国は今後2年で数十の新たな鉄道の開設を迎えるが、すでに運行を開始した高速鉄道の実態は慎重に精査されている。
批判的な識者は、今年開設した武漢―広州間の1000キロを結ぶ高速列車の利用率が5割を切り、銀行融資返済のめどが立たないなどの例を指摘している。
http://www.nikkei.com/biz/world/article/g=96958A9C93819584E2EAE2E2E18DE2EAE3E3E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;p=9694E3E7E2E0E0E2E3E2E6E1E0E2
どうなるんでしょうか?w