
もうすぐロンドンオリンピックですが、HITACHI製のこいつは元気に走っているのでしょうか。
さて、British Rail Class 395から遡ること40年以上前に、日本が鉄道車両を輸出した国がありました。


その国とは、情熱の国スペインです。
スペインでは、MITSUBISHI製の電気機関車が数多く走っています。

顔が見えないと尚更、日本の機関車に似ています。側面は、日本のEF65形やEF81形を彷彿させます。
先頭の機関車の様に、現在のスペインではフランス製やドイツ製の機関車も使われています。

電車化や新しい機関車の導入で、日本製の機関車は最近少し減っているようです。
しかし、貨物列車などでは現役で、現地ではLas Japonesasの名で呼ばれています。


最近は牽引していないと思いますが、以前はスペインの名客車、「Talgo」も牽引していました。
Talgoはスペイン・ポルトガルの広軌と、フランス・イタリアの標準軌の両方を走れる万能客車です。
また、こんな電気機関車があります。先ほどの車両と違い、これは日本のEF66形に似ています。
一部は現地で生産されましたが、それでも電装品はMITSUBISHI製です。
さて、そんなスペインですが、昔はフランスなどからの侵略を恐れていました。
当然、全国の鉄道はフランスやイタリアと繋がらないよう、広軌で整備されました。
あえて日本製の機関車が採用されたのも、技術的な面と感情的な面の両方がありました。
しかし、ヨーロッパ統合の時代が始まると、広軌は障壁になりました。
そこで、標準軌と広軌の両方を行き来できるように開発されたのがTalgoでした。


これが最新のTalgoです。RENFE(スペイン鉄道)Serie 130「Talgo 250」で、愛称はPatito(アヒル)。
Bombardier製の機関車に、Talgo社の「Talgo VII」と呼ばれる客車を組み合わせています。



Talgo 250は、先日ここで紹介されていたSerie 102/112「Talgo 350」に似ていますが、別の車両です。
Talgo 350は「AVE」(スペイン高速鉄道)として、300km/h以上で走行可能ですが、広軌は走れません。
一方、Talgo 250は最高速度が250km/hである代わりに、標準軌・広軌、交流・直流の両方を走れます。
2編成連結可能で、BarcelonaやMadridを発着する「Alvia」や「Euromed」として活躍中です。
Talgo 250は機関車も在来線と高速新線を行き来できるため、万能であるに違いありません。
しかし、RENFEはこのSerie 130に満足しなかったらしく・・・
禁断の改造を施すことにしました。

改造されたTalgo 250がこちら。形式はSerie 130からSerie 730に改められました。
数字が増えただけじゃないかって?いやいや、機関車と客車の間に車両が増えているでしょう。

増えた車両の中身は、こうなっています。
客室ではないようですね。
それでは、Serie 730の走行シーンをご覧ください。
おわかりいただけただろうか。

そう、この改造によってTalgo 250は在来線の非電化区間も走れるようになったのです。
しかも、エンジンを直接の動力源にするのではなく、発電して直流3000Vで機関車を動かしています。
(実は、HITACHIが次にイギリスに提案している在来線・高速鉄道直通車両もこれに似た仕組みです)
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スペインとフランスの高速鉄道は今年度中、遅くとも2013年に繋がる予定。
もしかすると、今後はスペイン以外でもTalgo 250が見られるようになるかもしれません。

既に、スペイン国内の高速鉄道車両はスペイン製・フランス製・ドイツ製が混在状態。
フランコ将軍も、あの世でびっくりしていることでしょうね。
最後は、Orquestra de Cambra d’Acordions de Barcelona演奏の『魔改造のマーチ』を聴いてお別れです。
(魔改造のマーチの正しい名前はSergei Prokofiev作曲の『Montagues and Capulets』です)
おしまい。