
東海旅客鉄道株式会社(本社:愛知県名古屋市中村区、JR東海、株式コード:9022.T)は29日、東京の品川と名古屋の間を40分で結ぶ「リニア中央新幹線」の本格的な試運転を2年ぶりに再開した。1996年に竣工した「山梨実験線」を営業規格に改良し、42.8kmに延伸した。

車両も営業用に開発された「L0系」に更新され、さっそく最高速度505km/hでの試運転を実施した。今後は営業編成と同じ12両まで車両を増結し、騒音や振動、乗り心地などのデータを測定する。また、実際に大深度地下トンネルを模したトンネル内で換気性能試験や非常時を想定した乗客誘導訓練などを行う。リニア中央新幹線は、直線区間や大深度地下空間を積極的に採用するため、品川-名古屋駅間(約286km)のうち87%がトンネルになる。

29日の出発式典には、太田国土交通大臣や山梨県の横内知事が参列し、実際に乗車して超高速の世界を体験した。出席したJR東海の葛西敬之会長は、「21世紀の新しい超高速陸上輸送をリードする超電導リニアが走り始めることは世界の交通技術史上に記念すべき足跡を残す」とコメントした。
リニア中央新幹線の大まかなルートは既に決定しているが、JR東海は今年秋にも環境アセスメント評価の結果に基づき、品川-名古屋駅間の具体的な軌道・駅の位置を発表することにしている。品川から名古屋までは2027年開業予定で、2045年には残る名古屋から新大阪までの区間も開業させる方針。約438kmの全線が開業すると、現在は東海道新幹線で2時間18分かかっている品川-新大阪駅間が航空機並みの1時間7分まで短縮される。