
三菱重工業(7011.T)と三菱商事(8058.T)・近畿車輛(7122.T)・日立製作所(6501.T)・Thales(EPA:HO)の5社企業共同体(JV)は20日、国営カタール鉄道(Qatar Railways)が首都ドーハに建設する地下鉄「ドーハメトロ」(Doha Metro)のシステムを受注する内示を得たと発表した。本契約を4月に締結する。受注総額は4000億円相当とみられる。
受注内容は、全自動無人運転の都市鉄道システム一式で、車両225両75編成のほか、信号設備、受配電設備、通信設備、ホームドア、軌道工事、トンネル換気設備、検修設備、車両基地建設等からなり、着工から開通後最長20年の保守点検まで全てを一貫して担うフルターンキー方式で受注した。5社JVは、建設会社と協力して、2019年10月の第1期開業を目指す。
ドーハメトロは、カタールの首都ドーハを走行するレッドライン、グリーンライン、ゴールドラインの3路線からなる総延長約86km、32駅の都市鉄道。そのうちの52kmが地下鉄であり、2014年4月に開港した新ドーハ国際空港や、旧市街、高層ビルが立ち並ぶウエストベイ地区、ルセール地区等の市内主要部をくまなく結ぶ交通インフラとなる。総延長を140kmにするプランをあり、追加受注の可能性もある。
三菱重工業は、今回の受注で幹事を務め、受配電設備や換気設備、軌道建設の企画やホームドアなどを納入する。三菱商事と近畿車輛は、車両を供給する。日立製作所は、プロジェクトの一部管理と総合検測車、車両基地などを担当する。Thalesは、信号設備や保安システム、運行管理センターや運賃徴収システムを請け負う。
今回の受注内定は、5社が同じ中東のアラブ首長国連邦(UAE)ドバイで鉄道インフラの受注・納入実績があることや、2022年サッカーワールドカップ・カタール大会開催に向けたインフラ整備への日本政府による協力アピールがあったことが実を結んだとみられる。