中国の高速鉄道車両は、自主開発の失敗から始まった。以下のURLには、様々な車両を作っていたことがわかる。「春城」「大白鯊」「藍箭」「中原之星」「先鋒」「長白山」「中華之星」。電車だけでも7種類ある。海外からライセンスされるまで、車両らしき車両も作れなかった韓国とは状況が異なるが、スウェーデンからリースされていた「新時速」ことX2000にも性能で及ばなかった。
http://1st.geocities.jp/hokuman_hailaer1/tentetsuki/china/edc/edc.html
中国は自主開発を諦めて、海外からの技術移転に転換した。CRH-1,2,3,5という順番が付いているが、これはどういう順番なのだろうか?
CRH-1は、ボンバルディア製のライセンス品であり、X2000後継のRegina C2008がベースである。2004年に中国メーカとの合弁会社を設立し、2006年8月30日に最初の編成を出荷している。なお、CRH-1Eは、Zefiro-250にベースが変わっている。また、今後Zefiro-380をベースとした380km/h車両が、合弁会社より生産・出荷されることになっている。

CRH-1E(Zefiro-250ベース)
CRH-2は、川崎重工業製のライセンス品であり、JR東日本のE2-1000系がベースである。最初のCRH-2A車両は2006年3月8日に引き渡され、2007年1月28日から在来線で運用が開始された。顔を変えた派生品CRH-2Cは、2007年12月には登場し、京津都市間鉄道では372km/hを記録、武広旅客専用線では、350km/hの営業運転を行なっている。最初の派生品CRH-2Cは、CRH2-300とも言われていたが、実際は350km/h運転を行ってしまい、2度目の派生品CRH2-350は、名前を変え、CRH2-380と命名されることになっていた。しかし、その名前も定着せず、実際の登場時は、CRH380Aになってしまった。

CRH2C(CRH2-300)E2-1000ベース
CRH-3は、ドイツシーメンスのICE3がベースである。最初の編成CRH3Cは、CRH3-300とも呼ばれていたが、2008年1月に中国に到着し、京津都市間鉄道で350km/hの営業運転を行った。試験運転時は394km/hを記録した。中国の高速鉄道は、中国南車のCRH2と中国北車のCRH3が主力と言っていいが、実際のCRH3車両がCRH2より1年以上導入が遅れたことにより、派生品であるCRH380Bの登場も遅れている。
発表当時、CRH380AもCRH380Bも、両方CRH380と言っていて、区別がつかないのかと思っていたが、最後にアルファベットを付けることで区別できるようになった。また、通常は8両編成だが、16両編成はCRH380ALなどとLongの意味の"L"を付けて区別できるようになっている。

CRH3C(ICE3ことValeroベース)
CRH-5は、アルストムからのライセンス品であり、イタリアフィアット社のPendolino ETR600がベースであるが、振り子機能は取り除かれている。CRH-5Aは、2007年1月28日に最初の編成が中国に到着した。他と違うのは、派生品が製造されていないこと。中国にとって、研究対象でもなかったと思われる。アルストムは380km/hクラスの車両を中国に売り込みたい思惑はあるようだが、どうなることやら。

CRH5A(Pendolino ETR600ベース)
CRH380Aは、前述の通り、新幹線をベースとしたCRH-2Cの2番目の派生品の型番となった。しかし、2番目のCRH380Bは、最初からICE3の派生品ではなかった。Zefiro-380をベースとしたものが、最初CRH380Bを名乗る予定だったが、CRH380Cとなり、今では、CRH380Dになると言われている。正式に名乗ることができるのは、営業運転できるまでお預けだろう。CRH380CもICE3ベースと言われている。
当初250km/hで提供されたCRH2の派生品が486.1 km/hを達成した事で、これより設計が新しいICE3の派生品には、500km/hを超える期待があると思われる。

CRH380A(左)とCRH380B(右)の模型

CRH380Dになると言われているZefiro-380の展示車両
最近、CRH6というものの存在が浮上した。従来、CRH6は、ディーゼルの高速鉄道車両で、上記URLの最後を飾るNDJ3型-和諧長城の事とされていた。しかし、そうではないようで、電車型で250km/hクラスの車両になるという。特筆すべきは、軸重が8トンと、新幹線の13トンより軽くし、車外騒音を軽減したものになるようだ。中国の高速鉄道の開発が、単なる速さ重視から、適材適所の方向にも動き出しているようだ。

CRH6予想図