(2011年1月6日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
中国が高速鉄道ビジネスの輸出攻勢に拍車をかけるため、国有の鉄道車両大手2社の統合を検討している。実現すれば、同業種では世界最大の売り上げ規模を誇る企業が誕生する。
■国有大手2社統合、鉄道省が検討
中国北車(CNR)と中国南車(CSR)の両グループの合併が承認されれば、鉄道設備の国内市場の90%以上を占める巨大企業となる。
合併後の売上高はボンバルディア(加)、アルストム(仏)、シーメンス(独)といった世界の同業大手も上回る見込みだ。両社はそれぞれに、今後5年で営業利益を3倍以上に増やす野心的な目標を発表している。CSRは約1500億元(227億ドル)、CNRは約1400億元を目指すという。
国内報道機関や計画を知る関係者によると、中国鉄道省と両社の過半を占める政府所有株を管理する国有資産監督管理委員会(SASAC)がこの動きを支援しているとみられる。
■当事者や政府他省からの反発も
一方で、当事者である企業内部や中国政府の他省からの反論もある。特に、強い影響をもつ国家発展改革委員会は、国内市場の競争を維持するため、合併に反対の立場をとっている。
SASACも鉄道省も、鉄道事業の海外進出を強力に後押ししており、2社の合併によって、国内ライバル同士でつぶし合うことを恐れずに効果的に国際入札競争に参入できると期待している。
中国で盛り上がる高速鉄道や在来鉄道の建設ブームは、少なくとも今後10年は中国が世界最大の鉄道市場の地位にとどまり続けることを意味する。
ただ、年間投資額は2013年前後にピークを迎え、その後はおよそ半減する見通しとなっている。
そうなるとCNR、CSR両社は膨大な余剰生産能力を抱えることになる。合併すれば、その資源を世界市場での競争に注力することができるようになるだろう。
■米で8件の高速鉄道計画に入札も
北京交通大学の趙堅教授は「こうした目的で合併するのは良い案だと思う。両社はいずれも確たる中核技術を保有しておらず、別々に研究開発を行うメリットもないからだ」と指摘した。
国有大手2社と傘下のグループ企業数十社(一部に株式公開企業あり)を統合するのは非常に大がかりな作業になる。競合する外資企業との合弁や提携関係もあるため、なお複雑さは増すだろう。
ビルマ、タイ、ラオスの各国では今年、中国が請け負う高速鉄道プロジェクトの建設が始まる見通しだ。さらに米国で現在提案されている8件に上る高速鉄道計画に向け、中国企業は入札の準備を進めている。
http://www.nikkei.com/biz/world/article/g=96958A9C93819584E2E4E2E2E38DE2E4E2E3E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E3E7E2E0E0E2E3E2E6E1E0E2
どうなるかな?
