
深刻な電力事情を踏まえ、東京メトロでは日中8割程度での運行を実施しています。そのため、多くの駅では「お詫び」の文面が通常時刻表の上から貼られており、臨時ダイヤの詳細がわからない状況です。
ところが、半蔵門線渋谷駅は東急電鉄との境界駅で、東急電鉄の管理駅であるため、臨時ダイヤの時刻表が、ちゃんと貼られていました。
これを見ると、朝8時台の電車は28本。通常通りの本数でした。やはり、朝夕ラッシュ時は減らしたくても減らせないようです。
時事/経済板にも書いたことですが、11日夕方に起きたM7.0の余震を地下鉄の車内で遭遇しました。
電車が駅を出て、順調に加速していたところ、「急停車します。おつかまりください。」という自動放送が2回流れ、「ああ、地震だろうな。」と思いました。
非常ブレーキが作動して、電車は単線シールドトンネル内に停車。乗務員が「お客様にお知らせ致します。ただいま、地震を知らせるシステムが作動したため、電車は急停車致しました。お立ちのお客様は手すりやつり革におつかまりください。」とアナウンスしました。
その直後に、電車が揺れ出したのがわかりましたが、車両の台車にあるバネが揺れを吸収していたせいか、「ガタガタガタ」という音はありませんでした。
揺れている最中も車内放送があり、「お客様にお知らせ致します。ただいま、東北・関東地方で非常に大きな地震が発生しております。そのため、東京メトロは全線で運転を見合わせています。車内は安全です。外には出ないようお願い致します。車内は安全です。ご迷惑をおかけ致しますが、新しい情報が入るまでしばらくお待ちください。」と冷静にアナウンスしていました。
電車への送電はずっと続いており、時間は長くても横揺れだけだったので、「首都直下型地震ではないな。震源はまた太平洋の方だろう。」と確信しました。たぶん、多くの乗客が今乗っている電車のことよりも「福島第一原発は大丈夫か?」ということを心配していたと思います。
10分位して、「お待たせ致しました。この電車は運転を再開致します。申し訳ございませんが、安全のため、大幅に速度を落としての運転となります。ご了承ください。」というアナウンスがあり、電車は運転を再開しました。時速5km位で隣駅まで走行したものの、その後は各列車から線路異常無しという報告を受けて、通常速度での運転に戻りました。
途中駅から乗ってくる人々は、女子高生も男性サラリーマンも、いつもと変わらない様子でした。もはや東京の人々が自身の揺れに慣れてしまったということもあるだろうし、連絡もパケット通信ならば、ほぼ通常通りにとれたということがあるのでしょう。それに、駅係員や警備員がちゃんと指示や案内を出していたのも容易に想像できました。3.11の本震でも、冷静に対応していたのですから・・・
【映像:東北地方太平洋沖地震発生時、東京メトロ東西線の駅で撮影されたもの】
その後、友人に「地上の揺れはどうだった?」と聞いたら、「かなり揺れたよ。」と言っていました。地上では立っていられないような揺れも、地下ではそれほど感じないのだから、不思議なものです。
特にシールドトンネルは地震に強いとされます。ただ、万が一、あれが直下型地震であったらシールドトンネルでもどうなっていたか心配になります。

【画像:4月11日の余震後に撮影】
地震のおかげで、夜遅くまでダイヤが乱れていましたが、乗務員や駅係員が一生懸命にお詫びをしていました。地震は天災だし、S波が到達する前に電車は安全停止したのだから、そこまで低姿勢にならなくてもいいのにと思いました。
東京メトロは民営化して数年なのに、随分と接客態度がよくなりました。それに比べて、同じ民間企業なのに人災までも天災と呼び、先日まで何一つ詫びることのなかった東京電力は何なのかと、ついつい嘆いてしまいます。