
経営再建を急速に進めている日本航空(JAL)は15日、京セラやKDDIの創業者でもある稲盛和夫会長が名誉会長に、パイロット出身の植木義晴専務執行役員が社長にそれぞれ就任し、新体制が発足した。植木氏は59歳、昭和の大スター故・片岡千恵蔵さんの息子だ。過去の経営のしがらみがなく、現場の士気を高められる人柄だったことから、稲盛会長の目にとまった。
植木社長が同日発表した中期経営計画(2012-16年度)では、確実に利益をあげる「安定飛行」を目指す。今秋の株式再上場に向けて、ここ2年間の収益回復は一定の成果をみせた。今年度も前年度に引き続き1,800億円規模の営業利益を計上できる見通しで、植木体制では搭乗率の引き上げと“ポスト稲盛”をにらんだリーダーシップの発揮が課題となる。

今後のJAL路線ネットワークに関しては、今後の首都圏発着枠の拡大をビジネスチャンスと捉え、欧米・東南アジア路線に、JALが戦略的機材と位置付けるBoeing 787型機を集中的に投入する。新路線開設にも乗り出し、今年12月からoneworldパートナーAmerica Airlinesとの共同事業路線として成田-サンディエゴ線の運航を行う。JAL/AAによると、アジアからの直行便は少なく、日本とサンディエゴを結ぶ路線の運航は初めてだという。

また、来年度終盤の2013年3月から成田-ヘルシンキ線の運航も開始する。近年はミラノ、ローマ、アムステルダムと撤退が続いていたJALヨーロッパ路線だが、ここにきて20年ぶりの新路線開設となる。ヘルシンキは、日本とヨーロッパ、特に北欧・中欧・東欧間を結ぶゲートウェイとして最適の位置にあり、oneworldパートナーであるFinnairの本拠地でもある。同社との提携を強化することで、Finnairが持つ54地点のネットワークを活用し、時間をロスすることなくスムーズに目的地に到着することができるようになる見込み。なお、ヨーロッパ路線については、oneworldパートナーBritish Airwaysとの共同事業も2012年度内に開始する予定。
その他、10月28日から成田-シンガポール線、12月から成田-デリー線にB787を投入し、増便する計画だ。2011年度と2016年度を比較すると、座席供給量は国際線で25%増とする一方、国内線は3%減とする。便数は国際線が21%増、国内線が5%増としている。LCC参入により競争激化が想定される国内線・近距離アジア路線では、JAL・Qantasグループ・三菱商事の合弁会社Jetstar Japanを補完的に活用する考えで、路線やスケジュールでの住み分けなどを検討していく。

機材については、既にB747-400型機を2011年度内に全て退役させたが、MD-90型機についても2012年度内に完全退役させ、B737-800型機などへの置き換えを進める。路線によっては、リージョナルジェット機の導入も見込んでいる。

また、経年化する一部のB777およびB767についても、B787にリプレースする。

このB787については、確定発注機数を計45機に拡大し、既に導入が決まっているB787-8型機に加え、B777-200型機並の大きさを有するB787-9型機(全長:62.8m、全幅:60.2m、全高:17m)を2015年度以降順次導入する。これら計画によりJALグループにおける総機数は、2011年度末212機(国際線:72機、国内線:140機)に対し、2016年度末222機(国際線:83機、国内線:139機)と、10機増となる。
中期経営計画では、「抜本的な費用効率化」への取り組みを、安全品質の確保を大前提として、本中期期間中においても継続的に推進する。具体的には、更生計画比で2011年度までに実現する1,100億円の費用効率化に加えて、本中期期間中に更に500億円の費用効率化に取り組むことでユニットコスト11.0円を達成し、更なる費用効率化を推進していく。また、経営目標として景気変動やイベントリスクを吸収しうる収益力、財務基盤として、「5年連続営業利益率10%以上、2016年度末自己資本比率50%以上」を達成することを目指す。 try { var fAction=false; var fAllow=true; var sCLSName=null; var isIE=(document.documentElement.getAttribute("style")==document.documentElement.style); var sCLSXNm="class"; if(isIE) { sCLSXNm="className"; } var aryElsKr=document.getElementsByTagName("font"); for(var vdx=0;vdx