
東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、<9020.T>、JR東日本)と西日本旅客鉄道株式会社(本社:大阪府大阪市北区、<9021.T>、JR西日本)は、2014年度末の北陸新幹線長野駅-金沢駅間開業に向けて、「E7系/W7系」を共同開発すると発表した。現在、北陸新幹線(長野新幹線)や東北新幹線を走っているJR東日本E2系をベースに、JR東日本がE5系やE6系で培った技術を、JR西日本が500系やN700系で培った技術をそれぞれ投入する。開発コンセプトは「大人の琴線に触れる『洗練さ』と心と体の『ゆとり・解放感』」だという。
新型車両E7系/W7系は12両編成(10M2T)で、営業最高速度は現在のE2系0番台と同じく260km/h。50Hz電源と60Hz電源の双方に対応する。また、安中榛名駅-軽井沢駅間に存在している連続22kmの30‰超勾配(=1000mで30m以上登る)に耐えられる性能を有するほか、ブレーキ力をE2系に比べ約1割向上させ、大地震発生などの緊急時に停車するまでのブレーキ距離を更に短縮させるという。
E7系はJR東日本所属、W7系はJR西日本所属となる。まずは2013年秋にE7系第1編成が落成し、最終的にはE7系/W7系あわせて17編成製造される予定。

車両外観はアイボリーホワイト(象牙色)を基調として、スカイブルー(空色)とカッパー(銅色)のラインをまとう。新幹線らしいOne-motion lineと日本の伝統的な色遣い、走行区間の沿線風景をイメージした色遣いを融合させ、スピード感と精悍さを表現している。

一方、車両内装では、12号車(長野・富山・金沢寄り先頭車)に新幹線版ファーストクラスの「グランクラス」を設置。E5系と同じようなサービスが提供されると考えられるが、シートはさらに進化したものが搭載される。この12号車は、乗り心地をさらに向上させるため、フルアクティブサスペンションを採用する。

11号車はグリーン車で、先述のグランクラス車両とグリーン車は全座席に電源を設置している。

1号車から10号車は普通車で、グランクラス車両やグリーン車と共通のモダンでシックなデザインを採用している。先述のグリーン車と普通車はセミアクティブサスペンションを採用している。
定員は普通車が853名、グリーン車が63名、グランクラス車両が18名となっている。E5系やN700系と同じく、セキュリティ向上のためデッキ・客室通路などに防犯カメラが設置されるほか、バリアフリー向上のため一部トイレを改良ハンドル型電動車椅子対応としている。なお、トイレは全ての洋式トイレで温水洗浄機能付便座を採用するという。

北陸新幹線は1997年10月に東京駅-長野駅間(上の地図で黒い実線の区間)が先行開業しているが、2014年度末に金沢駅の先にある白山総合車両基地までが開業する(上の地図で赤い実線の区間)。なお、東京駅から上越駅(仮称)までがJR東日本の管轄、上越駅(仮称)から金沢駅までがJR西日本の管轄となる。
北陸新幹線は先月、金沢駅-敦賀駅間(上の地図で青い実線の区間)が着工し、2025年頃に開業する予定になっている。最終的には敦賀駅から大阪方面への延伸が予定されているが、ルートなどの計画はまとまっておらず、建設予算も確保されていない。本来であれば、東海道新幹線をバックアップする新幹線として期待されるところだが、同じく東海道新幹線のバックアップとして、東海旅客鉄道株式会社(JR東海)が建設を進めているリニア中央新幹線の存在もあり、東京と大阪を結ぶ新ルートの需要や必要性は不透明なのが現状だ。
http://www.jreast.co.jp/press/2012/20120903.pdf
http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/09/page_2494.html