
日本は、東北地方北部まで梅雨入りし、雨や曇りが多くなりました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。

今回紹介するのは、「西武池袋線」(Seibu Ikebukuro Line)です。
東京都豊島区にある池袋駅と埼玉県飯能市にある吾野駅の間を結び、西武秩父線と繋がる路線です。

今では、ワイドボディ・4ドア・10両編成の車両が走る西武池袋線。
しかし、昔は違いました。
20-30年前は、首都圏有数の「痛勤電車」が走る路線だったのです。
この映像は、1991年のひばりヶ丘駅です。まだ自動改札機は導入されておらず、駅舎も旧駅舎でした。

1969年登場の「旧101系」(※既に廃車)。
1990年代まで、西武池袋線では旧101系・新101系・301系といった3ドア車が主流でした。
先ほどの映像を見てもわかりますが、3ドア車の存在は混雑原因の一つになっていました。

1983年登場の「3000系」。

2009年に『銀河鉄道999』デザインに変更された3011編成。

続く2010年に「埼玉西武ライオンズ」デザインに変更された3015編成。
同じ西武鉄道でも、新宿線には1977年から旧2000系が導入され、4ドア車化が進んでいました。
しかし、池袋線には導入されず、旧2000系とほぼ同性能で3ドア車の3000系が引き続き導入されました。

3000系と1988年に登場した「新2000系」。
新宿線系統を走っていた2000系は1988年に仕様変更が実施され、新2000系になりました。
そして、1990年。ついに池袋線系統にも新2000系が導入され、混雑緩和が進むようになりました。

1992年に登場した「6000系」。
混雑緩和の次なる手は、営団地下鉄(現在の東京メトロ)有楽町線との直通運転でした。
1994年、西武有楽町線が練馬駅まで延伸。西武池袋線から池袋へのアクセスルートが2本になりました。

1993年に登場した「9000系」。
3ドア車の101系の足回りだけを残し、2000系と同様の4ドア車体に更新したのが9000系です。
2003年以降は足回りも更新したため、現在は20000系に近い性能を有しています。

2000年に登場した「20000系」。
車両の自社製造から撤退し、製造を日立製作所(HITACHI)に集約した車両です。
A-Trainの標準設計が採用され、車体がアルミ無塗装になるなどコストダウンが図られています。

2008年に登場した「30000系」。
更なる定員増加を図るため西武鉄道の通勤電車としては初めてワイドボディを採用。
開発時に女性社員の声を取り入れつつ、引き続きA-Trainの標準設計が採用されています。
電車が変わっても、混雑緩和できるのは少しだけです。
抜本的な解決方法は、運行本数を増やし電車をスムーズに走らせることでした。でも、線路はいっぱい。
そこで現在実施されているのが、桜台駅-大泉学園駅間の高架複々線化です。

1994年完成の富士見台駅-練馬高野台駅間を皮切りに、順次高架複々線化が進められてきました。
複々線化することで電車の本数を大幅に増やすことができます。
この画像は道路と鉄道の逆立体交差化工事が行われた練馬駅-中村橋駅間です。

単純に複々線化すると踏切の閉鎖時間が長くなり、道路渋滞が悪化します。
そこで、高架化が同時に行われているのです。
この事業は、道路整備の目的もあるため、西武鉄道・東京都・練馬区が共同で実施しています。

主な区間の高架複々線化の流れ。
1.用地取得、2.更地化、3.仮設線への切替・上り線(池袋方面)高架建設、4.上り仮設線撤去・高架化
5.下り線(所沢・西武秩父方面)高架建設、6.下り仮設線撤去・高架化、7.残存部分の建設、8.複々線化

6月28日終電-29日始発にかけて複々線化が完了する石神井公園駅。これは北口です。
実は、先ほどの映像の撮影者が地上時代の石神井公園駅で撮影した映像もあります。

石神井公園駅付近の高架複々線化が完了すると、6月30日にダイヤ改正が実施されます。
改正されると、ラッシュ時に練馬高野台駅発着となっている電車は石神井公園駅発着に変わります。

石神井公園駅の南口。
高架複々線化後も引き続き、駅周辺や沿線の整備が進められることになっています。
画像中央にある古びた駅前駐輪場は8月から、取り壊しが始まります。

石神井公園駅の由来は、その名の通り、東京都立石神井公園です。
1933年に石神井駅から改称されました。
現在では20万平方mを超える敷地が自然豊かな公園として整備されています。

「石神井」の名がつく西武線の駅は、実はもう一つあります。西武新宿線の上石神井駅です。
こちらの駅は現在も地上にあり、昔の石神井公園駅に似た雰囲気が残っています。
一番右端の車両は、先ほど話に出てきた旧2000系です。新2000系とは少し見た目が違いますね。
おわり
参考リンク
高架複々線化について・・・http://www.seibu-group.co.jp/railways/smile/shakujii-koen/index.html
6月30日ダイヤ改正について・・・http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/information/1195437_2234.html